「中国経済光明論」とは異なる同国経済の実相【澁谷司──中国包囲網の現在地】

2024.03.11

アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師

澁谷 司

(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。

2月8日、中国共産党中央委員会と国務院は、北京の人民大会堂で2024年春節表敬訪問会を開催した(*1)。習近平主席は中国共産党中央委員会と国務院を代表して、「台湾同胞」を含む全世界の人々に"敬意"を表した。

その際、習主席は、昨年の中国の仕事と実績を振り返り、「世界中を見渡しても『こちら側は唯一無二』の風景だ」と自画自賛した。

では、中国内政、特に経済の実態はどうなのか。

(*1)2024年2月8日付『中国瞭望』

工業団地の利益は減り、中断工事の"見放し"も散見──だが習政権は「中国経済光明論」を強要

武漢大学社会科学院教授で中国農村ガバナンス研究センター研究員である呂徳文は2月16日、『雪貝財経』に「草の根による経済の裏側調査」と題する論考を発表し、大陸の複数のメディアに転載された(*2)。

この論文は、中国の景気後退の影響が広範囲に及んでいることを明らかにした。

(*2)2024年2月21日付『万維ビデオ』

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