1日約500件の「群体性事件(抗議デモ)」が起こる中国【澁谷司──中国包囲網の現在地】

2024.02.12

アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師

澁谷 司

(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。

中国では大規模な抗議デモのことを「群体性事件」と呼ぶ。この発生件数が年々増加し、近年、少なくとも年間10万件程にも及ぶという(*1)。

1993年、「群体性事件」は8700件余りに過ぎなかった。ところが、5年後の1998年には、約3倍近くの2万5000件、そしてその5年後の2003年には6.7倍の5万8500件へと急増している。翌2004年には7万4000件、さらにその翌年の2005年には8万7000件と、件数は加速し続けた。

その後、中国共産党はしばらく「群体性事件」の数を発表しなくなった。周知の通り、同党は都合が悪くなると、すぐ数字を隠蔽する傾向がある。

(*1)『海外事情』2009年11月号「中国の『群体性事件』に関する一考察」(澁谷司著、拓殖大学海外事情研究所編)

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タグ: 革命  中国共産党  血漿経済  群体性事件  隠蔽  澁谷司  中国包囲網の現在地  抗議デモ 

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