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日本のペーパーレス化が進むにつれ紙の需要が減少し続け、いよいよ昨年度、国内出荷量が1000万トンを切りました。

《詳細》

業界団体の日本製紙連合会によると、ティッシュや印刷用紙、新聞などに使われる洋紙の2023年度の出荷量が948万トンとなりました。前年度より9%減少し、2007年度の出荷量ピークと比べて約半分にまで落ち込んでいます。統計での比較が可能な1988年度以降、初めて1000万トンを下回りました。

背景としては、コロナ禍以降、さらに加速したペーパーレス化やデジタル化が指摘されており、2020年以降、出荷量は一段と落ち込んでいます。

ペーパーレス化は、政府もデジタル庁の発足や電子帳簿保存法の改正などによって推進しています。オフィスでの業務改善につながると謳われており、書類のやり取りや書類さがしが効率化されるほか、紙書類を取り扱うために出社するいわゆる「ハンコ出社」がなくなる、オフィスの省スペースや用紙・インク代の節約につながる、などと言われています。

その他、メディアの主力が紙媒体からネットに移行したことによる、新聞や書籍などの需要減も大きく影響していると見られます。

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