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全米の大学でパレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルに対する抗議デモが行われ、混乱が続いています。

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4月30日、イスラエルのガザ攻撃に反対するデモ隊の一部が米ニューヨークのコロンビア大学の校舎に押し入り、「ハミルトン・ホール」と呼ばれる建物を占領しました。ハミルトン・ホールは、1968年にベトナム戦争などに反対する学生運動が行われた場所です。

大学当局は「大学に無関係の人々がデモを主導している」として、警察に強制排除を要請。同日夜、警官隊が突入し、不法侵入や器物損壊などの疑いで同大学の学生ら109人を逮捕しました。またニューヨーク市立大学も構内が占拠され、学生ら173人が逮捕されています。

西部ロサンゼルスのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でも4月30日から5月1日にかけて親パレスチナのデモ隊とイスラエル支持派が棒で殴り合うなど激しく衝突し、15人が負傷しています。

コロンビア大学では学生らが約2週間前から中庭の芝生にテントを張って抗議を行っており、大学側にイスラエル政府を支援する企業との取引停止などを求めていました。

米紙ニューヨーク・タイムズやCNNテレビによると、1日時点でエール大学やプリンストン大学などの一流大学約40校で抗議デモが行われ、1600人以上が逮捕されています。今なお抗議デモは続いています。

学生には言論の自由があり、平和的なデモをする権利もありますが、当然ながら、建物を占拠したり暴力行為を行ったりすることは許されることではありません。

そもそも今回の占拠・暴力行為を主導したのは、学生ではなく、"プロフェッショナルの扇動者"だと見られています。

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