《ニュース》

ウクライナのゼレンスキー大統領が、「開戦責任」を巡り国内外から、かつてない批判を受けています。

《詳細》

米ワシントン・ポスト紙はこのほど、ゼレンスキー氏との独自インタビューおよび、ロシアが特別軍事作戦を決行した前後のウクライナ政権内部の様子を立て続けに報じました。

同紙は16日、ゼレンスキー氏との独自インタビューを公開。その中でインタビュアーが、今年1月にウィリアム・バーンズCIA長官がキエフを訪れた際、ロシア軍がウクライナのホストーメリ空港を強襲しようとしていると警告し、実際にその通りになったことに関して質問。それに対し、ゼレンスキー氏は国民がパニックになり甚大な経済的損失を生むと考え、黙っていたと弁明しました。

畳みかけるように同紙は18日、「戦争警告を巡り、ゼレンスキーはかつてない批判に直面」と題した記事を公表しました。同記事は冒頭で、「今週まで、ウクライナ人はゼレンスキー大統領を非の打ち所のない人物、身の危険を顧みずキエフに留まり、ロシア軍の侵攻から祖国を守った国家の英雄と見ていたようだ」と前置き。

その上で、戦争に突入する危険性があると、米政府から再三にわたって警告を受けながら、国民に告知しなかった責任を巡り、前述のインタビューでゼレンスキー氏が語った自己を正当化するコメントは、同氏に向けられる英雄像の幻想を打ち砕き、米紙は「戦争開始以来、前例のない国民による批判の嵐を誘発している」と指摘しました。また同記事で、ウクライナ人ジャーナリストなどによる、ゼレンスキー氏の無責任さを問う声を複数引用しました。

続けて同紙は24日、ロシアが特別軍事作戦を開始した前後のウクライナ政権内部の様子を詳細に報道。作戦が行われた日に、ゼレンスキー氏の最側近であるアンドリー・イェルマク氏の携帯電話に、直接ロシア側から「降伏勧告」が提示されたが、イェルマク氏が電話口で罵って提案を退けていたことも明かしました。

一連の報道により、ゼレンスキー氏が開戦前夜に、戦争を未然に防ぐ外交努力を怠り、さらに甚大な被害を受ける国民への説明責任も果たさなかった(※同氏は「戦争が差し迫っていない」と繰り返し発言)ことが浮き彫りになったと言えます。

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