《ニュース》

カナダ政府が、次世代通信規格の「5G」から、中国の通信機器大手である華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を排除すると発表しました。

《詳細》

カナダ政府は、「深刻な安全保障上の懸念がある」ことを理由に、5Gネットワークを構築する通信会社に、2社の製品の新規利用を禁止。利用中の機器は2024年6月までに撤去または利用停止することとしています。4Gの通信網でも、27年までに利用を停止するとしています。

カナダ国内ではすでに、大手通信企業各社が5Gネットワークの構築にファーウェイ以外の企業の機器を採用しています。今回の発表で、米・英・日など主要国に追随する姿勢を明らかにしたとみられています。

18年には、カナダ当局が米当局の要請を受け、ファーウェイ副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟氏を逮捕。アメリカは19年1月に、対イラン制裁を逃れるために銀行に虚偽説明をしたなどとして詐欺罪などで孟氏を起訴していました。21年9月には、孟氏が米司法省との司法取引に応じて釈放され、中国に帰国しています。

アメリカでは21年11月に、ファーウェイやZTEなど、中国の通信機器メーカーの認証を禁じる法案が成立し、国内での製品販売が排除されています。オーストラリアやニュージーランド、イギリス、フランスが5G網からファーウェイを排除しており、スウェーデンもファーウェイとZTE製品の使用を禁止。日本は各社への通達で事実上、ファーウェイを排除しています。

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