2009年12月号記事

軍事パレードで明らかになった

【60年目の中国】(1)

───赤い龍はどこに向かうのか

10月1日、中国が建国60周年を迎え、北京では10年ぶりとなる盛大な軍事パレードが一般市民を締め出して行われた。

いまやGDPで日本を超えて世界第2位の経済大国になろうとしている中国。しかし、その一方で早急な軍事的拡大や人権侵害のひどさからこの国に危惧を抱く人が急激に増えている。

いったい、中国はどこに行こうとしているのか。民主化された経済大国への道か。それとも軍事独裁大国への道か。北京ルポと、気鋭の研究者による中国分析を送る。

共産党による共産党のための建国記念日

街中にあふれる建国60周年を記念するポスターや旗の数々、そして国営テレビは建国記念の特別番組を流し続けていた……。ところが、建国の祭典が行われる北京の中心部には人っ子一人いなかった!? 建国記念日の北京をリポートする。

(本誌編集長・里村英一 )