2015年のセンター試験が近づいてきた。受験生にとってはひとつの山場であり、最後の追い込みに集中しているころだろう。

センター試験といえば、昨秋にこんなニュースがあった。2021年に東大に入ることを目指して開発中の人工知能「東ロボくん」が、代々木ゼミナールが作成したセンター模試を"受験"し、英語で平均点を超える成績を収めたという。これによって、国公立大学4校6学部、私立大学472校1092学部でA判定を得た。

「東ロボくん」は、国立情報学研究所をはじめ、様々な企業や大学が開発中の人工知能。入試問題を解ける高度な人工知能の開発は、災害救助ロボットや介護ロボットなどのように、物をつかんで動かすなど空間認知が必要な分野で自律的に動くことができる機能や、人と会話ができる機能の開発にも役立つ。

今はまだ受験生の平均に及ばないが、東大に合格できるレベルの人工知能が開発できたら、「力を借りたい」「代わりに受験してほしい」という気持ちになる人も出るかもしれない。

実際、現在では数多くの仕事が人工知能によって取って代わられつつある。たとえば、ネットニュースの提携記事の執筆や、ホームページのデザイン構成も自動化しているものがある。Google社のCEOであるペイジ氏は、このほどのフィナンシャル・タイムズのインタビューで、人工知能の発展により「近い将来、10人中9人は別の仕事をすることになるだろう」と話している。

とはいえ、どれだけ人工知能の開発が進んでも、ロボットは人間にとって代わることはできない。大川隆法総裁は、著作『「人間学概論」講義』において、人工知能やロボットが発展する現代の状況を踏まえ、人間の定義のひとつとして、「魂と肉体が合体した存在」であることを挙げている。人間には、目に見える肉体部分だけではなく、神仏に作られた「魂」の部分があることを忘れてはならないということだ。

受験においても「魂の力」は無視できない。合否は知識量だけでは決まらないからだ。模擬試験でA判定を連発し、誰もが合格を疑わなかった人が体調不良や緊張で力が発揮できずに涙をのみ、日頃の成績がイマイチだった人が、最後まで粘り抜いた結果、得意分野が出題されて合格することもある。

大川総裁の三男で、麻布高校から東京大学文科一類(法学部)に現役合格した大川裕太氏は、著書『理想的な受験生活の送り方』(幸福の科学の精舎、支部、拠点のみで頒布)で、受験生は非常に微妙な「運」の世界に漂っていることが普通だとして、「運」に左右される受験本番において頼れるものは、守護霊や神仏の力といった「異次元パワー」であり、だからこそ本番では「信仰心」が必要だと述べている。

日頃から神仏を信じる気持ちを持っており、支えてくれた親や先生への感謝の心が強く、他の人のために生きたいという「与える愛」の志を抱いている人がいたら、やはり神仏も応援したくなるものだ。

これが「魂の力」であり、人間とロボットの最大の違いだ。日ごろからの努力が前提となるが、目に見えない力から応援を受けられるような心境で本番に臨んでほしい。(晴/佳)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『「人間学概論」講義』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1250

幸福の科学出版 『ミラクル受験への道』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=993

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