ミアシャイマー教授。写真は2014年1月、イギリス・ロンドンで行われた講演。(画像は Chatham House / flickr

現在、中国の軍拡やイスラム国の伸張、ロシアのクリミア併合などで、国際秩序が混沌としており、国際政治学の分野では、今後、どのような世界になるのかと議論されている。

そんな中、国際政治学の権威である米シカゴ大学教授のジョン・ミアシャイマー氏が17日、東京都内で講演会を行った。テーマは、「攻撃的現実主義の視点から読み解く、中国の台頭とロシアのクリミア併合」。会場に詰めかけた約100人の参加者は、エネルギッシュな同氏のスピーチに熱心に耳を傾けた。

「米中は衝突する」

冒頭、同氏は、国家はサバイバルするために、軍事力を持ち、覇権主義的な性格を呈するようになるという国家論を示した。その後、話題を中国に移し、「私の予測が外れていることが望ましいが……」と前置きをした上で、「中国の平和的台頭はない」と断言した。