1992年にアメリカの政治学者フランシス・フクヤマが『歴史の終わり』という本を書いた。これは人類史が終わるという意味ではなく、ヘーゲルなどが説いた人類の精神的・思想的な進化が、その最終形態である西洋型民主主義に帰結することで、終焉を迎えたという主張である。