中国が、ベトナムやフィリピンなどと領有権で対立する南シナ海の島嶼の実効支配を強めている。パラセル(西沙)諸島では今月、軍用機の離着陸を可能にするために、滑走路の拡張工事を完了。スプラトリー(南沙)諸島でも、7つの岩礁のうち、6つ島を拡張する工事を進めている。

中国の目的は、南シナ海上空の制空権を握ることや、防空識別圏の設定などにつなげるためとの見方が持ち上がっており、フィリピン・ベトナムが非難。フィリピンは18日、国連の全加盟国に平和的解決を求める書簡を送付するなど、中国側をけん制した。