米学者が主張する昭和天皇の戦争責任 アメリカは自国の戦争責任を反省すべきだ

 

先月公開された、昭和天皇の生涯をまとめた「昭和天皇実録」について、ニューヨーク州立大学歴史学部教授であるハーバード・ビックス氏が1日、米ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿した。同氏はかつて、天皇の戦争責任を主張した著作により、2001年のピューリッツァー賞を受賞した経歴もあり、今回の記事も昭和天皇を厳しく批判している。

 

同記事の中で、ビックス氏は、「実録は、少なくとも2000万人のアジア人と10万人以上の米英などの欧米諸国の生命を奪った、先の大戦への反省の機会にすべきだ」と、実録への評価に言及。「裕仁(昭和天皇)は、決して操り人形ではなかった。彼は、日本の国際連盟からの脱退の原因となった1931年の満州侵攻を防ぐことに失敗したが、37年の日中戦争は認めた」とした上で、戦後も天皇であった昭和天皇に対し、「君主制の存続を熱心に守ろうとした臆病な日和見主義者」と断罪した。

 

しかし、昭和天皇は、戦争責任を回避されたのではなく、最も痛切に感じ続けておられ、マッカーサーと会談した際にも、「自らはどうなってもよいから、国民は守って欲しい」との趣旨のことを語っておられる。戦争に負けても、国民からの尊敬を集める天皇に恐怖を抱いたGHQ(連合国軍総司令部)は、その権威を落とすために、人間宣言をさせたと言える。

 

戦争責任を問う当の欧米側は、アジアの有色人種を蔑視し続け、特に日本については、「偏狭な民族神を頂く野蛮国家」という人種差別の考えを根強く持っていた。そうした人種差別や、欧米の帝国主義に対抗した先の大戦は、「聖戦」である。

 

そもそも、数百年の歴史しかないアメリカ人にとって、天皇制自体、理解できないであろう。天皇制の根拠は、天照大神から続く神々の子孫にあり、大日本帝国憲法にも、「天皇は神聖にして侵すべからず」(第3条)と定められている。同憲法を制定した伊藤博文も、「憲法義解」の中で、「謹んで思うには、天地が別れて神聖位を正す。蓋し、天皇は天が許された神慮のままの至聖であり、臣民や群類の上に存在され、仰ぎ尊ぶべきであり、干犯すべきではない」と解説している。

 

昭和天皇は、ヒトラーのような野蛮な考えを持っていたわけではないことは、実録でもはっきりしている。昭和天皇の責任をいつまでも主張し続けるアメリカだが、自国の戦争犯罪も直視すべきだ。(山本慧)

 

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