新聞のオピニオン欄といえば、一般的には識者による時事問題の解説が多い。

ところが、アメリカ、ミズーリ州中央部で最大の地方紙、コロンビア・デイリー・トリビューン紙9月9日のオピニオン欄に「UFO現象は研究する価値がある」という意見が掲載された。

地元ミズーリコロンビア大学のビル・ウィッカーシャム准教授による寄稿で、彼の友人であるC.B.スコット・ジョーンズ博士というUFO研究者を紹介しながら、ET文明と地球とのコンタクトに関する研究をすべきだと述べている。

ジョーンズ博士は、アメリカの情報機関にかかわる一方で、政治学者でもあり、「地球のための平和と緊急活動連合」という団体を設立してUFO学の研究もしている。そこでは、人類と他惑星からの文明が接触したときのインパクト分析をしていて、主として次の2点を主張している。

1つ目は、宇宙文明との遭遇は地球文明すべての分野に影響を与えること。それは宗教、政治、科学、テクノロジー、医療、農業、教育などが想定されている。2つ目は、この新たな挑戦に立ち向かうために、これらの研究・教育プロジェクトを立ち上げるべきだということである。

確かに、「いつどのようにET文明との会見の情報公開がされるのだろうか」「どの宗教がどういう影響を受けるだろう」「地球側の対応を地球規模でどう組織化するのか?」「誰が人類の代表を務めるべきなのか?」など疑問はつきない。

ジョーンズ博士は、1995年ワシントンD.C.で「When Cosmic Culture Meet」という国際会議も主催した。アブダクション研究の第一人者ジョン・マック博士や古代宇宙飛行士説のゼカリヤ・シッチン氏など、多数の研究者が参加したこの議事録は、クリントン元大統領のホワイトハウスにも提出されている。

また、かつて学術界でUFO学を研究してきたアレン・ハイネック博士は、「他の現象でUFOのように多くの目撃があれば、学術界はフルサポート体制で多くの研究を行うだろう」という。大学新聞レベルでは、UFO関連の記事が増えるなど一部では理解が進んでいる。

冒頭に紹介したオピニオン欄の記事では、「知識人による先入観のない自由な研究が、地球文明をより進歩させるだろう」とUFO学がアカデミックに研究されることを強く勧めている。

これに比べると、日本ではまだ、UFOをオカルトものと捉える風潮が強いと言える。だが、未知なるものこそ、学術的に研究してみるべきだという姿勢は、もっと歓迎されるべきだろう。(純)

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