アメリカの刑務所で、再犯を防止する矯正教育の一環として「瞑想」を取り入れ、中には再犯率が半分に下がったケースもあることを、4日付産経新聞が報じた。

瞑想を取り入れている刑務所では、再犯率が下がるだけでなく、受刑者の他人との接し方も変わったため、刑務所職員の負担が減る効果も出ているという。

記事によると、ニューハンプシャー州立刑務所では、約1時間の瞑想教育を週に1回行っており、殺人犯やレイプ犯などで収監されている希望者19人が自発的に参加。そのうちの1人は、「幼少時から心に巣くっていた『邪悪』と向かい合えるようになった」と語る。

興味深いのは、アラバマ州のある刑務所が瞑想教育を導入したところ、同州で根強いキリスト教保守派が、「瞑想は受刑者を仏教徒に改宗させる」と反対し、一度、瞑想教育が禁止された。だが、そうした中でも看守の目を盗んで瞑想を続ける受刑者が出たため、その後、再開したという。