「怒ると健康に悪い」とはよく言われるが、その科学的根拠となり得る証拠が発見された。

米シカゴ大学の研究チームはこのほど、怒りっぽい人の血液を調べ、その中に、体内で炎症が起きているときに現れる物質があることを発見し、18日付「JAMA Psychiatry」(米国精神医学会誌)に発表した。

研究チームは、ささいなことで突然、腹を立て激しい攻撃性を示す精神疾患を持つ「間欠性爆発性障害」(IED)の被験者70人から血液を採取して調べた。すると、肺炎などの炎症があるときやガンなどができるときに血液中に増える「C反応性たんぱく質」と、リウマチ患者の血液中に多く、炎症に関係するとみられる「インターロイキン6」を検出した。

ちなみに、この2つの物質については、比較のために採取した怒りとは関係のない精神疾患を持つ被験者61人と健康な人67人からはほとんど検出しなかった。

研究チームは「怒りと炎症には相関関係がある」ことを結論としつつ、現段階では、炎症に関わる物質が血液中にあるから怒りっぽくなるのか、怒りの原因となるストレスが体内で炎症を起こすのかは不明だという。

非常に興味深い研究だが、霊的な真実からすれば、「炎症」という物質的現象を怒りの原因として追求するのは十分ではない。怒りと病気の関係は、心と体の関係と同じだからだ。

大川隆法・幸福の科学総裁は、「心が病気をつくる」と、次のように指摘する。

「憎しみの念や怒りの念、あるいは人のせいにする念が強いタイプの人は、病気を非常につくりやすいのです」「人々は、『病気を治す力』はなかなか持てませんが、『病気をつくる力』なら、ほとんどの人が持っています」「これは、人々が、『自分の体が自分の想念によって形成される』という、念の力、心の形成力というものを知らず、想念の使い方を十分にマスターしていないことを意味します」(『超・絶対健康法』)

つまり、怒りという「心」が先で、炎症という「病気」が後ということだ。

また、大川総裁は、どのようなストレスがあろうと、受け止め方次第で病気をつくらずにすむとも指摘しており、その方法として「感謝」「笑顔」「憎んでいる人を許すこと」などを挙げている。

今回の研究を好意的に見れば、医学が心と体の本当の関係に迫るための入口に立ったとも言える。唯物論・無神論が当たり前になっている医学の世界には、今、目に見えない霊的な世界に心を開く勇気が求められる。(居)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『超・絶対健康法』 大川隆法著

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