中国海軍は10月下旬、原子力潜水艦部隊を1971年の設置以来、初めて公開しました。日本などを牽制するために習近平・国家主席が指示したものとされています。この部隊の存在は、日本の国防を脅かすものですが、そもそも原子力潜水艦(原潜)とは、どのような性能を持ち、どのような目的で造られているのでしょうか。

原潜を、簡単に言うと、「原子力機関を載せた潜水艦」です。航続距離・速力・潜航時間において、ディーゼル機関を載せた通常型潜水艦に比べ、いずれも優れています。たとえば、燃料補給の必要がなく、酸素も海水を電気分解して作りだすことができるため、通常型潜水艦が長くて2週間ほどしか潜航できないのに比べ、原潜は理論上無限に潜っていられます。ただし、食糧や乗員の精神衛生上、実際の潜航期間は、2カ月程度となっています。

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