カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇ベネディクト16世が2月に退位し、新教皇にフランシスコが選ばれたことが世界中で話題になりました。これが騒がれたのは、教皇は伝統的に終身制であり、生前の退位は異例の事態だからです。

その原因として多くの人が推測しているのが、「カトリック教会で相次ぐ不祥事への対応に、ベネディクト16世は疲れ果ててしまったのではないか」というものです。では今、カトリックでどのようなことが問題になっているのでしょうか。

カトリックの不祥事として大きく取り上げられていることの1つが、聖職者による信者(ほとんどが児童)への性的虐待です。21世紀に入り、各国のメディアが取り上げ始めたことで世界を巻き込む大問題となりました。アメリカ、アイルランド、メキシコ、イギリス、オーストラリア、オランダ、スイス、ドイツなど、あちらこちらの国で虐待の事実が明るみになっています。

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