七夕の日には、北朝鮮による拉致問題の解決を願って、被害者の方々が短冊を飾り付ける姿が報じられた。実際に拉致され、「酷い目に遭っている」日本人がいるのに、歴代の日本政府は手も足も出せないでいる。正義のために行動する「サムライ精神」はどこへ行ってしまったのだろう。小説の中にもそのヒントはある。

東京・銀座。そこに突然、不思議な「門」が出現した。その門の中から現れたのは、まるで映画「ナルニア国物語」に出てくるような戦士、小鬼や妖怪たちだった。罪のない多数の人々が犠牲となったが、自衛隊の活躍で侵入者は撃退された。事態を重く見た日本国政府は、「門」の向こうの異世界に自衛隊を送り込み、反攻を開始する――。

こんな筋書きの小説『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』(柳内たくみ・アルファポリス)が人気を集め、シリーズ累計75万部突破のベストセラーとなっている。

作者は、元自衛官。隊の装備や隊員の心理描写などにリアリティがあるのが特徴で、異世界のドラゴンと自衛隊の戦闘シーンなどは、手に汗握る面白さである。現役自衛官のなかにも、この小説のファンは多いという。

異世界側に拉致されていた日本人女性の存在が明らかになるシーンも印象的だ。「日本人がここにいて酷い目に遭っていると知れば決して放置できない」と感じた自衛官たちは、ただちに武力行使を決断し、女性の身柄を奪還しようとする。

だが、「妖怪」は小説の中だけに存在するのではない。

それは、「現代の鬼が島」とも言うべき、「人さらい国家・北朝鮮」に棲んでいる。北朝鮮が、あれだけ無法なことをしていても、何ら裁きを受けていない現状は、どう考えてもおかしい。拉致被害者を含め、「生きている日本人たちを取り戻さなくていけない」という、真っ当な考え方を、私たち日本人は取り戻す必要がありそうだ。(賀)

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