21日投開票の参院選は公示日の4日、各党党首が各地で第一声を挙げた。参院選の争点を象徴する第一声を比較してみよう。

○自民党・安倍晋三総裁(福島県)

福島の復興なくして日本の再生はない。復興のためにも強い経済を取り戻す。10年間で1人当たりの所得を150万円増やすことを約束する。そのためにも、衆参のねじれを解消したい。

○民主党・海江田万里代表(岩手県)

アベノミクスで物価は上がったが、賃金は増えず、個人には効果がない。自民党が勝利すると、皆さんの暮らしは大変危うくなる。

○公明党・山口那津男代表(埼玉県)

衆参のねじれ解消が最大の争点。消費税増税に際しては、生活必需品の税率を軽くするなど、生活者の本音を大事にする。

○日本維新の会・橋下徹共同代表(大阪府)

自民党では「ぐだぐだの政治」になる。日本には大改革が必要だ。

○共産党・志位和夫委員長(東京都)

憲法改正反対。改憲派のたくらみを打ち砕く。

○みんなの党・渡辺喜美代表(東京都)

まともな国家経営をしている国なら10年で給料や年金は1.5倍になっている。自民らの「なんちゃって改革」では駄目。改革が必要だ。

○幸福実現党・矢内筆勝党首(東京都品川区)

国防強化のために憲法9条の改正や自虐史観の払拭が必要。また、経済のためにも消費増税は中止する。

中国漁船が沖縄県・尖閣諸島付近に領海侵犯を繰り返す中で、憲法改正や国防問題は当然、主要テーマになるべきだが、ほとんどの党は正面から取り上げていない。産経新聞によれば、自民・民主・公明・みんな・維新(橋下共同代表)の党首第一声で「憲法」について触れたのはすべて「ゼロ」だった。

その中で唯一、憲法改正を国防問題として正面から訴えたのは幸福実現党だった(昨日付本欄参照)。しかし産経を含め全国紙は矢内党首の第一声については一言も報じていない。

地方紙や地方版では幸福実現党の候補者を取り上げ始めているが、まだまだマスコミの「争点隠し」と「幸福実現党隠し」は続いている。正しい報道を望みたい。(居)

【関連記事】

2013年7月4日付本欄 【参院選】矢内党首ら幸福実現党の各候補が第一声 比例のトクマ、井澤両氏も(Part1)

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6281

2013年8月号記事 2013年参院選 幸福実現党立候補予定者に聞く

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6222