肝臓移植後の拒絶反応を抑える新しい手法を使った臨床試験を北海道大と順天堂大のチームが行い、患者4人が免疫抑制剤に頼らずに生活できるようになった、と報じられている。新手法は生体肝移植を受けた患者計10人に対して行い、ほかの6人も薬の量を減らすことができたという。

拒絶反応は移植された臓器を患者の免疫細胞のリンパ球が「異物」として認識し、攻撃することで起きる。新手法は、患者と提供者双方のリンパ球とある抗体を混合して培養する。その結果、患者のリンパ球が提供者の臓器を「異物」とは認識しなくなるのだという。

生体肝移植にしても脳死臓器移植にしても、拒絶反応から逃れることはできない。そのため移植を受けた患者は拒絶反応を抑えるための薬を服用し続けなければならない現状がある。免疫抑制剤なしで拒絶反応を抑えることができれば、患者の負担は大幅に軽減されることになり朗報といえよう。

ただ、このやり方が医療として確立されたとしても、拒絶反応の問題がすべて解消することはないだろう。臓器は単なる物質ではなく、肉体全体と同じように、臓器としての「意識」がある。他人の肉体に移植されると、臓器の「意識」が自分の肉体とは異なることに気づいて反応を示す。それが拒絶反応だ。心臓が移植された場合は、人格まで変わることがあるといわれている。

幸福の科学総裁・大川隆法著『心と体のほんとうの関係。』(幸福の科学出版)には、こう書かれている。

「本人が自分の死を承認していない段階において、心臓を他の人の体に移植すると、ここで、霊的にはいわゆる『憑依現象』というものが起きます。その人の魂は、自分の心臓に吸い寄せられるようにして、新しい肉体に移動してしまい、憑依現象が起こるのです。これは移植を受けた人の魂と、その人に憑依した魂とが、共存状態に入ることを意味しています。その結果、拒絶反応などが起きるのです」

今回の北海道大と順天堂大の臨床試験の成功は、拒絶反応を抑える薬を飲み続けている人たちを救うことができるかもしれない成果で、注目に値する。ただ、拒絶反応は臓器の「意識」が起こすものだけに、医学的な対処だけで解決できるわけではない。宗教的な真実を医師も患者も知ることが何よりも大切だ。最終的には、他の人の臓器を必要としない再生医療による救命医療の確立が待たれている。(静)

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【参考書籍】

幸福の科学出版HP 『心と体のほんとうの関係。』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=124