アメリカのグーグル社は25日、カリフォルニア州の公道において自動運転車の試験走行を許可する法案が成立したと発表した。これにより、運転免許保持者が運転手席に座れば、自動運転車で公道を試験走行できるようになる。同社は「5年以内に一般の人が利用できるようになる」と見通しを示した。

グーグルは2010年から、トヨタ自動車の「プリウス」をもとに自動運転車を開発。屋根にビデオカメラやレーダーを備え、他の自動車や歩行者、道路標識などの情報を感知し分析して運転プログラムに取り込むところまでを瞬時に行う。8月に実験車両での走行距離が48万キロを突破し、その間、無事故だったという。

自動運転車の計画を担当する、同社の共同創業者セルゲイ・ブリン氏は自動運転によって視覚障害者など自動車の恩恵に浴していない人の生活を改善でき、人的ミスによる交通事故を減らし、渋滞を緩和する効果が期待できると話した。実用化の際は、自動車メーカーへ技術供与の形で考えており、自動車を自社で製造することは考えていないという。

情報工学などの技術家集団である米国電気電子学会IEEEは、2040年までに自動運転車の比率は75%まで高まると予想している。

大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は著書『青春に贈る』で、未来産業について語り、自動車については次のように言及している。

「自動車産業は、死亡者数が年にせいぜい5人から10人にまで下がるぐらいに、自動車の安全性が高まらないと、未来の産業としては成り立たない方向に行くと思います。したがって、自動車の安全性を高める技術の研究開発は、もっと伸びると思います」

運転をする人のうちの約9割が、睡眠不足などによる事故未遂「ヒヤリハット」を経験しているという。現在、日本では交通事故で年間約5千人が亡くなっているが、それをこの技術でどこまで下げられるか、期待が高まる。(居)

【関連記事】

2012年9月7日付本欄 「事故ゼロ」が未来の自動車だ 安価な衝突防止システムを開発

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4831

2011年7月16日付本欄 グーグル自動運転カー開発

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2410