2012年9月号記事

第6回

釈量子の志士奮迅

世の中は変えられる!

幸福実現党青年局長

釈量子 (しゃく・りょうこ)

1969年東京都生まれ。國学院大學文学部史学科卒、(株)ネピアを経て、(宗)幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。 http://shaku-ryoko.net/

[第6回] 尖閣諸島問題は歴史論より国際法で戦え

先日、中国の中央テレビ系のネット配信(CNTV)の「魚釣島特集」を見て、中国の国家戦略がよく表れていると思いました。「魚釣島は古来より中国の領土」という主張とともに、古文書や古地図など数々の“証拠"が紹介されており、これぞ「中華世界の再興」を目指した「失地回復運動」です。

しかしこの中国の「古来より」という言い分が通ってしまうならどうなるでしょうか? 中国と緊張が続くベトナムやフィリピンは、いくら南シナ海に面していても、三千年の歴史と漢字文化を持つ中国に持っていかれてしまいます。しかも中国はせっせと“証拠作り"に励んでいます。南沙諸島の最南端・曾母暗沙は、海面下21mのサンゴ礁の暗礁ですが、この海底に向かって何度も「中華人民共和国」と刻んだ碑を投下して中国最南端を主張しているのですから驚きです。

国際法では日本の領有権は明確

ここは「歴史」ではなく「国際法」で戦わないといけません。古来より、アメリカ大陸はコロンブスが発見したスペインのものだという論法が通用しないように、また中国がいくら勝手に国内法を変えようとも、国際社会では通用しないことを知るべきです。

中国は、1970年以降、海底石油資源に関心が向けられるようになって以降、海洋進出を開始しました。74年には南ベトナムの西沙諸島を占領し、永興島には滑走路と自給自足の軍事基地を建設し、今では中国からの観光ツアーまであります。日本は尖閣諸島を明治28年に、清国の主権が及んでいないことを確認した上で領土に編入しましたが、ここも海底資源の存在が明らかになった途端、中国は突如領有権を主張するようになりました。しかし、中国は一度も尖閣諸島に足跡を記したことはありません。従って、国際法上日本の領有権ははっきりしています。ここにあるのは「領土問題」ではなく、「ゆすり」ないしは「侵略」の問題なのです。

一番大事なことは「自分の国は自分で守る」意思です。そして外交の原則を立てることです。「尖閣諸島は(米国の日本防衛義務を定めた)日米安保条約の適用範囲」という見解にほっとする向きもありますが、もし適応範囲外なら諦めるのでしょうか? 米国に中国に文句を言ってもらうのでしょうか? そういうわけにはいきません。

尖閣諸島は日本の領土なのです。領土は領土として扱うべきです。一個小隊10人でいいので自衛隊を置くべきです。紛争を恐れていては領土など絶対守れません。領土を守らない国家は植民地になるしかありません。それができない民主党政権に“得意"の税金を取る資格などないのです。

釈量子の本

猛女対談

腹をくくって国を守れ

著者 大川隆法

定価 1,365円

幸福実現党出版刊

猛女対談を6名様に新刊をプレゼントいたします。詳しくは本誌9月号81ページをご覧ください。