ある写真がインターネット上で話題になっている。一見何の変哲もないパソコンの基板の写真だが、よく見ると「GOD BLESS JAPAN」と印字されている。例えば、この写真を見ていただきたい。

http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/449/723/html/ph02.jpg.html

これは台湾のパソコンメーカー、ASUS社製の基板だ。

基板とは、パソコン内部に装填されている基本部品だ。普段ユーザーが見ることはないが、そこに「日本に神の御加護がありますように」という意味の英文を、一人の台湾人技術者が会社の許可を得ずに独断で印字したという。2011年6月にこの基板を入手した日本のユーザーが印字に気づき、3月の東日本大震災を受けたものだろうとインターネットで話題になった。これに多くの日本人が感動し、最近ソーシャルネットで再び話題になっている。

台湾は戦前の植民地時代から親日で知られている。2011年度の対日世論調査によると、台湾人の41%が日本を最も好きな国に選び、75%が日本に親しみを感じているという。

一昨日の7月3日には、台湾の王金平立法院長(日本の国会議長にあたる)ら訪日代表団が東日本大震災の被災地を訪れた。王氏は、改めて哀悼の意を表した上で、「台湾の人々は救援・支援を通じ、『日本は決して一人ではない、隣には台湾という友達がいる』というメッセージを伝えたかった」と話した。

台湾は、国民の自由を弾圧する唯物論国家の大陸中国と異なり、自由主義経済によって繁栄し、信教の自由も認められている。「GOD」への祈りを込めた台湾の一民間人のメッセージに日本人が感銘を受けていることは、「神」を信ずる心で人々が国境を超え、理解し合い連帯し合えると教えてくれているのではないか。

本誌8月号の「未来への羅針盤」にあるように、「自由とは神の別名であり神の愛」である。すでに自由な社会の恩恵を受けている一人ひとりが、神を信じる自由の力を結集すれば、東アジアに存在する圧政から多くの人々を解放し、彼らに自由と繁栄をもたらす手助けができるはず。そう改めて思わされるエピソードだ。(飯)

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2012年8月号記事 「愛は憎しみを超えて・2012」

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4495

2012年3月12日付本欄 「最多義援金の台湾に『ありがとう』CM」

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=3947