2007年6月号記事

評論家・吉井亜彦氏がビギナーに勧める室内楽の名品

《ます》はシューベルトの幸福論である

身近な幸福論を音楽で表現するなら、オーケストラやピアノ独奏より室内楽のアンサンブルがふさわしい。室内楽の名曲ガイドを上梓したばかりの吉井亜彦氏に、その楽しみ方を聞いた。

(よしい・つぐひこ)1944年旧満州生まれ。早稲田大学文学部卒業。詩集『獣の痛み』で小野梓文芸賞受賞。音楽評論、詩の分野で活動。明治大学、文教大学非常勤講師。著書は、この3月に全6巻が完結した『名盤鑑定百科』シリーズ(春秋社)など。