中国の対日交流団体である「中日友好協会」の会長に今年3月に就任したばかりの唐家セン元国務委員が22日、大阪を訪れ、橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事を表敬訪問。日中友好の推進を誓い合った。

今回の訪問で唐氏は、橋下・松井両氏を「若く古き友人」と呼び、府知事時代から友好関係を深めてきた橋下氏に対しては、「日本政界の明るい明日のスターだ」と褒めちぎったという。

唐氏は、北京大学で日本語を学び、長年にわたって外交部で日本に関わる仕事をし、2003年に国務委員となった。1999年の台湾大地震の際に「我が国の一部である台湾省」と発言したり、2001年に当時の田中真紀子外務大臣と会談した後に、「靖国神社参拝を止めなさいとゲンメイ(厳命?言明?)しましたと語り、物議をかもした人物である。

会長就任の挨拶では、「現在、中日間には微妙な問題がまだ少なからず存在し、両国の国民感情に深刻な影響を与えている」と語りつつも、今年、日中国交正常化40周年に当たることから、「中国人民対外友好協会と中日友好協会が手を携えて両国の互恵的戦略関係の一層の発展を促し、中日両国の民間外交事業の発展に努力奮闘することを希望する」と述べたという。

橋下市長については、中国のメディアも注目しており、旧態依然とした日本の政治体制を変えようとする改革路線を肯定的に取り上げる一方で、「対外的に右翼保守」「自国の問題を隣国へ押しつける」などの傾向に関しては警告を発している。

他国との友好関係が深まるのは一般的には喜ばしいことだが、中国との関係については、日本側が十分に警戒する必要があると、中国に故国を侵略されたチベット出身のペマ・ギャルボ氏の著書『最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』で述べられている。

中国や北朝鮮に対して、弱腰外交を続ける民主党政権にも、早くお引き取り願いたいところだが、「地方主権」を声高に叫ぶ改革派の首長らが中国の工作にまんまと乗せられ、日本侵略の「窓口」とされないよう、我われ国民は、目を光らせておく必要があるのではないだろうか。〈宮〉

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