中国のビジネス誌「財経」最新号によると、中国衛生省の黄潔夫次官は、マニラで開かれた国際会議の席で、中国国内での臓器移植に用いられる臓器の大多数が死刑囚からの提供であることを認めた。

中国国内の移植に死刑囚の臓器を使っていることは、以前から各方面から指摘されていると共に、同氏の発言としてもすでに報道はされてきた。しかし、国際会議という公式の場で当局者が認めるのは極めて異例。黄次官は「死刑囚本人と家族から同意を得ており、倫理的な問題はない」と述べた。

同誌が明らかにした数字として、昨年中に実施された肝移植は約2700件、腎移植は約6000件。95%以上が死刑囚からの提供だったという。

だが、中国で言うところの「死刑囚」の中には、数多くの思想犯、政治犯が含まれることを忘れてはならない。政治的な権利や信教の自由といった欧米や日本で当たり前のことを要求しただけで犯罪人扱いされ、果ては死刑囚として断罪され、その合理的活用法として臓器の供給源とされてしまうのが、中国の"当たり前"の現実なのだ。

それは、この6月公開の映画「ファイナル・ジャッジメント」を見ていただければ、より理解できることと思われる。(寺)

【関連サイト】

6月公開の近未来予言映画「ファイナル・ジャッジメント」ホームページ

http://www.fj2012.com/

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2011年6月号記事 脳死臓器移植を 美化すべきではない

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1858