2011年12月号記事

創刊200号を機にシリーズタイトルを「人生の羅針盤」から「未来への羅針盤」に改めました。個人の人生だけでなく、人類、地球、そして宇宙を未来へ導く羅針盤として、ワールド・ティーチャー(世界教師)大川隆法総裁の質疑応答シリーズをお届けしてまいります。

中国13億人の幸福のために

ワールド・ティーチャーが示す アジアの未来(3)
未来への羅針盤 No.178 ワールド・ティーチャー・メッセージ

2011年5月8日、幸福の科学総本山・正心館における質疑応答より

Question

中国の軍事的脅威から日本を守るためには、宗教的には幸福の科学の伝道活動を進め、霊的な光の結界を強めることが大切であると思いますが、それ以外にどのような考え方が必要なのか、御教示お願いいたします。

Answer

日本人は自虐史観から脱し霊的な歴史を受け入れよ

本国内で、幸福の科学の光の磁場を強くすることで、光と反対のものを退ける力は出てくるだろうと思います。

日本が付け込まれているのは、自虐史観のところです。「日本人は悪い。悪魔の子孫だ」というような自虐史観を日本人が持っているところに付け込まれて、外国から「こちらは拡張するけれど、そちらは非武装のままでいろ」と脅されているところがあります。

やはり、「私たち日本人も、もともと天上界から計画された神の子孫として繁栄してきたのだ」という、霊的な歴史を受け入れることです。その点は、宇宙人リーディング(注1)等で、最近、だんだんはっきりしてきています。やはり一つの系譜であることは明らかですので、それを受け入れてもらうことによって日本人に自信を持たせることも、私の仕事だと思っています。

中国は、今のままであれば経済力も、おそらく軍事力も拡張し、そのままでは済まないと思います。やがて、取っていけるところから取っていくようになるでしょう。彼らは今の予定では、2016年にアメリカの経済力を超えるつもりでいるらしいので、かなり速度は上がってくると思います。アメリカの言うことを聞かなくなってくるのは、もう時間の問題かと思います。

ですから日本が、アメリカが中国に追いつかれてくる部分を補強するぐらい頑張らなければいけません。経済的にも防衛的にも、日本がもう少し、しっかりする必要はあると思います。

(注1) かつて宇宙人であり、地球に人間として転生してきた人の魂に潜んでいる、宇宙人時代の記憶を読み取ること。仏陀特有の神通力の応用。


中国の民主化・自由化は、神の正義にかなったこと

中国・河南省のキリスト教地下教会。実際は中国にも信仰心のある人は多く、地方では非公認の教会等を当局が黙認しているケースもある(2007年11月、本誌編集部撮影)。

もう一つは、今中国の内部は思想的にそうとう洗脳をかけられていますので、そこから出たいと思っている方もかなりいます。幸福の科学でもIT伝道局等が活動を始めていますが、イスラム圏では今、情報が自由にやり取りされることにより、専制権力との戦いが数多く起きています。中国政府は、それが起きないように一生懸命、抑えています。

そうした中国政府の姿勢も、現体制維持という意味では正しいように見えることもありますが、長い目で見たら、「13億数千万人の人たちが、言論の自由、表現の自由、信教の自由がないままに置かれているのは、やはりおかしい」ということをはっきり認識しなければいけません。

13億、14億の人たちが、信教の自由もないわけです。キリスト教や仏教など伝統的な宗教を五つほど認めてはいるけれど、それでも、まるで日本の戦前の共産党の活動みたいに、キリスト教の信者が尾行され、地下活動まで全部調べ上げられていて、食堂などで集会をしているところを一斉に検挙や逮捕されたりしています。これは、やはりおかしいことであり、人間としての尊厳は守れていないと思います。

ですから私たちは、リスクは多少ありますが、今、中国にシンパを増やしているところです。彼らのなかにも、幸福の科学の思想を分かってくれる方はかなりいますし、なんらかの民主化をしたいという気持ちは持っていると思うのです。

私たちは、中国を破壊したいわけではありません。平和な国にして、世界と協調できるようにしたいのです。中国に住んでいる人たちが、もっと幸福になれるようにしたいのです。政府の批判を一言も言えないような国、あるいは、神仏を信じているということが言えない国、あるいは、そういう本を出版することができない国は、やはりおかしい。

地球の全人口から見て、中国人の人数は多いですから、この国をもう少し自由化するのは、神の正義にかなったことだと思います。今、南部を中心に、そうとう幸福の科学の伝道を始めていますので、いずれは押していくつもりです。彼らも同じ人間ですので、ちゃんと分かっていると思います。


中国の国民が真理に目覚めることが重要

中国では個人でパソコンを持っている人が少なく、ネットバー(写真)が人気。インターネットで情報収集する人が増えている。

中国政府は、今の権力機構を壊されるのが嫌なので弾圧をかけているのでしょうが、同じ国民に対して軍隊が銃を向けるかどうかにかかっていると思うのです。国民が、そういう(幸福の科学が広めている)真理に目覚めてしまうと、政府のそうしたやり方が効かなくなってくると思います。

中国は今、日本の文化に対して、かなり正確に反応しています。どんな本が売れているか、どんな映画やどんなことが日本で流行っているかという情報は伝わっていますので、日本のなかで幸福の科学のプレスティージ(知名度、権威)が高まることで、幸福の科学に対する印象も向こうに移っていきます。

どうか、そういうかたちで、何らかのお手伝いができればいいと思います。決して、乱のための乱や破壊のための破壊をしようなどとは思っていません。多くの人たちの幸福のために、未来の道を拓くお手伝いをしたいと願っています。

今月(2011年5月)はフィリピンのあと香港に伝道する予定になっていますが、香港はイギリスから返されてから五十年間はその体制を維持することになっているので、元のままの香港であれば、別に問題なく私の講演ができるでしょう。すでに着々と(中国に)侵食されているので、どこまで可能かは分かりませんが、言えることは言ってこようと思っています(注2)。

向こうで捕まって、みなさんにもう二度と会えないようにはならないようにしたいものです(会場笑)。当会の国際局の分析によれば、「香港はまだ大丈夫だ」とのことなので行ってきます。

大川総裁の著書は30点以上が中国語に訳され、中国や台湾で多くの読者を得ている。左から、『太陽の法』(繁体字)、『仕事と愛』(簡体字)、『「幸福になれない」症候群』(繁体字)の中国語版。

(注2) 大川総裁は今年5月22日、香港で「 The Fact and The Truth(事実と真実) 」「 香港での対話(本誌10月号未来への羅針盤) 」と題する英語の法話を説いた。


宗教を「信じない自由」は動物と同じレベル

中国が世界と付き合っていくためには、やはり、そういう態度ではいけません。はっきり言えば、宗教を信じていないというのは、基本的に人間ではないのです。恥ずかしいことです。人間としての尊厳を捨てているというのと一緒ですから。それをもって「信教の自由」とは言いません。

信教の自由というのは、宗教を「信じる自由」です。「信じない自由」というのは、ゴリラやオランウータンや、クマや、ネズミや、ネコや、イヌやシカや、そういういろんな動物と同じです。でも、信じている動物もいるんですよ。うちのウサギなんか、私の説法を聴いていますから(会場笑)。動物でさえ分かるものは分かるんですから、まして人間が分からないわけはないので、必ずや伝えたいと思います。

先般の「老子の復活霊言」の中国語訳を、インターネットで中国に向けて発信したら、「これは間違いなく中国人だ。全部ディベートして言い返してくる感じは中国人の発想で、日本人じゃない」という反応が返ってきているそうです。孔孟老荘等を使ってでもいいですが、何とかして中国を、啓蒙主義あるいは精神的なものを取り戻す文化に持っていきたいと思っています。長い戦いになるとは思いますが、東洋の文化を尊重しつつも、幸福な道に誘っていきたいと思います。

過去の戦争等で、日本が悪いことをしたという言い方もあるでしょうが、私は「そういうことなら、よけいに、今の彼らを幸福にするために努力しなければならない」と思うほうですので、Be Positive! (積極的であれ!)で行きたいと考えています。