2006年2月号記事

「事後対策」だけでは危険

都営地下鉄で転落事故ゼロ 転落防止のためにホーム柵の設置を

可動式ホーム柵が設置されている都営地下鉄三田線で、5年間「転落事故ゼロ」だったことが、このほど明らかになった。

都市に潜む生命の危険を防ぐためにも、転落の危険がある駅ホームには、ホーム柵による安全対策を早急に講じるべきだ。

2000年から可動式ホーム柵が設置されている都営地下鉄三田線において、5年間全く転落事故が起きていないことが、05年11月に都議会へ提出された資料で明らかになった。

このホーム柵は、高さ1・3mの柵とドアが連続しており、電車が到着するとドアの部分が自動的に開く仕組み。都営三田線と東急目黒線がつながった際、車掌を廃止してワンマン化するための安全対策として導入されたものだ。

同じ都営地下鉄でホーム柵が設置されていない浅草、新宿、大江戸各線では、昨年度合計59件も転落事故が起きている。本誌01年4月号などで提言したとおり、ホーム柵が転落事故防止に極めて有効な対策であることが証明された形だ。