北朝鮮の金正日総書記が24日、ロシアでメドベージェフ大統領と会談した。露朝首脳会談は9年ぶり。

金正日氏は昨年5月と8月に続き今年5月にも訪中し、三男の金正恩氏に政権を引き継ぐとは思えないような「積極外交」を展開している。

会談では、金正日氏は6カ国協議に無条件で復帰する意向を表明。メドベージェフ氏は朝鮮半島を縦断する天然ガスパイプラインの敷設計画に意欲を見せたという。

これだけだと、結局よく分からない会談だが、あえて理由づけすると三つぐらいありそうだ。

  1. 国際的な支援が十分得られないなか、ロシアからの食糧支援を確保する。現にロシアは食糧5万トンの無償援助を決めた。
  2. 貿易などでの中国依存を和らげる。2010年の中朝貿易総額は約35億ドルで(露朝貿易は1億ドル強)、今年上半期だけで約25億ドルに達した。ロシアからの投資も強化したい。
  3. アメリカを牽制し、対米交渉を有利に進める。最終的には経済制裁緩和を勝ち取りたい。

金正日氏は、丸々とした顔や突き出たお腹などかつての姿が復活。順調な健康回復ぶりが見てとれる。70歳を過ぎたところだが、金王朝の生き残りをかけ、まだまだ引退せず、第一線で大国相手に「瀬戸際外交」を展開するつもりのようだ。(織)