「東京、神奈川から3千万人が移住するような事態も想定して決断しないといけない。だから『脱原発』なんだ」

菅首相が14日夜、民主党の若手議員との会食の場で、こんな発言をしたという。15日付産経新聞で報じている。

東京都と神奈川県の人口を足しても2200万人ほどなので、そもそも3000万人が移住することは不可能なのだが、それはさておき、首都圏を人が誰もいない土地にしたいというのが首相の本音なのだろう。

菅首相は、以前自著で「東京200万人構想」をぶち上げたことがある。過密化して住みにくい首都圏を広々と使えるようにしたいという趣旨なのだろう。しかし、原発を停止したり、放射能の被害を必要以上に煽るなど、最近の首相の判断や発言を見ていると、本気で人口を200万人に減らそうと目論んでいるように見えて怖い。

以前にも本欄で触れたが、200万人というのは、空襲と疎開でスカスカになった戦争直後の東京の人口である。菅首相の言う通りにしていると、東京は戦後焼け野原と同じ状態になってしまう。地震や放射能の被害より、菅首相の失政被害をこそ警戒しなければならないようだ。(村)