米誌The Atlanticのオンライン版510付記事で、ヒラリー・クリントン米国務長官がロング・インタビューに答えているが、その中に彼女の中国に対する本音めいた発言がある。インタビュアーは、ヒラリーの最近のエジプト、チュニジア歴訪にも同行したベテランジャーナリストのジェフリー・ゴールドバーグ。旧知の相手からの質問に本音が顔を出したかのような問題の箇所はこんな感じだ(抜粋)。

クリントン長官:私たち(オバマ政権)は一貫して、人権状況の改善や人権の尊重と保護を推進してきました。でも、人権に関する中国の実績を遺憾(deplorable)に思うからといって、中国と付き合うのをやめたりはしません。

ゴールドバーグ:実際、中国は今、(アラブ民主化の波が自国に及ぶことを)怖がって、いろんな行動に出ています。

クリントン長官:そう、怖がってますね。心配なんです(worried)。それで中国は歴史の流れを止めようとしている(trying to stop history)けれど、そんなことは無駄なあがき(fool’s errand)で、できるわけがありません。それでも、できるだけ長く今のままにしておこうとしているんです。

インタビューを通じて同長官はアメリカのエリートらしく、世界が民主主義に向かう必然性を自信たっぷりに強調している。だが、中国に詳しいジャーナリストの相馬勝氏によれば、中国の次期トップに内定している習近平氏はゴリゴリの共産主義者で、中国を民主化しようなどとは全然考えていない。しかも幸福の科学の霊査によれば習氏の前世はチンギス・ハン。その魂の傾向性から、トップに立てば中国の世界帝国化を強く推し進めると思われる。

クリントン長官が「できるわけがない」と決め付けるほど歴史は単線ではないかもしれない。民主化による中国13億人の自由と幸福を実現するには、政治・思想・宗教などさまざまなチャンネルからの働きかけが必要だ。(司)

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http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=136

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