国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が、北朝鮮の政治犯収容所の「おぞましい」実態を4日の報告書で元収容者の証言とともに明らかにした。

報告書によると、政治犯収容所には約20万人が収容されていると見られ、衛星写真では、9年前に比べて収容所と見られる建物が15棟も増え、建設中のものまで確認できるという。

収容されている人は、反政府組織に所属したり、韓国からの放送を聞いたりしたなどの理由で指導部を批判した罪に問われた人たちだ。収容所では、重労働と思想教育が課せられ、ノルマを達成した人たちだけがお椀一杯のトウモロコシ粥を配給される。ネズミを食べたり、動物の排泄物からトウモロコシの実を拾い出して食べるなどで飢えをしのぐ者もいるが、収容者の40%程度が栄養失調で死亡しているという。

また、日常的に公開処刑が行われ、子供が立つことも座ることもできない箱型の「拷問部屋」に8カ月も入れられた事例も証言されている。

日本では考えられないような悪夢のような日常が、海を隔てたすぐそこの北朝鮮では現実に起きている。日本はこのような国に拉致問題を有耶無耶にされたままになっているが、圧政下で苦しんでいる北朝鮮国民を救うためにも、北朝鮮に対して、はっきりと「断固、許さない」「正義に反している」と意見を述べなければならない。

日本は、いい加減にアジアのリーダーとしての自覚を持ち、自虐史観的に謝罪によって責任を取ろうとするのではなく、こうした国の国民を救うことに責任を持たなければならない。(吉)

【参考記事】

Another Crossing~生かされて~ http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=913

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