オバマ米大統領は18日、北朝鮮から米国への新規輸入を禁ずる大統領令に署名した。禁輸措置は19日に発行される。

これにより、北朝鮮の商品、サービス、技術などが直接・間接問わず米国への輸入が一切禁止される。国連安全保障理事会の対北朝鮮決議や米政府独自の金融制裁を補完する「追加的制裁」とされる。

国連安保理は09年6月に、06年の北朝鮮の核実験で採決した制裁決議と合わせて、北朝鮮の核、ミサイル開発と核拡散阻止に向けた武器禁輸などを強化する追加制裁決議を採択。また、米政府は10年8月に北朝鮮の外貨獲得締め付けを狙った金融制裁を実施している。

北朝鮮は深刻な食糧不足に陥っているとされ、先月25日にも、北朝鮮の要請を受けて、世界食糧計画(WFP)が日米韓を含む約40カ国の代表に北朝鮮の食糧援助を求めたが、米国は独自の調査団を北朝鮮に派遣し、援助の是非を見極める考え。

また、米国は6カ国協議の再開についても、まずは韓国と北朝鮮の対話が必要として、やや難色を示している。

オバマ大統領は4月4日、2012年の次期大統領選の立候補を表明しており、圧力強化はそのアピールとも見られているが、いずれにせよ北朝鮮にとっては厳しい状況だ。(吉)

※現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。近日中に有料購読に移行予定です。

【4月19日分ニュースクリップ一覧】
菅政権が財政史上の汚点となる「増税」を決意?
民主主義の危機?~中日新聞が衆院愛知6区補選でまたも偏向報道
「再配分」色の強まる年金改革
ナイジェリアで選挙後に教会焼き討ち
日銀が消費者物価指数を上方修正