2011年5月号記事

【東日本大震災特集】   第一部  Part4

日本にこそ希望はある

東日本大震災以降、東京を取り囲むように大きな余震が続き、「首都直下型」も現実味を増しているように見える。日本は天変地異が続く終末期や、仏法が廃れ人心が乱れる末法の世に入ったかのようだ(注)。

終末期や末法の世は、人々が神仏の心を見失い、どう生きていけばいいか分からなくなる無明の時代。しかし、そうした時代には必ずと言っていいほど、神仏の言葉を伝える預言者が地上に生まれて人々を導き、時代の闇を払ってきた。

そのとき天変地異は、地上の人間が神の声に耳を傾けるよう諌める警告の役割を果たした。

「出エジプト」のモーセのときは、エジプトのファラオ(王)が、奴隷として働いていたユダヤの民の解放を拒んだ際、イナゴなどの害虫被害が大量発生したり、ナイル川が血に染まり魚が大量死した。さらに疫病が広がり、エジプト中の家庭の長子が亡くなるという災いが起きるに至って、ファラオはユダヤの人々の移住を認めざるを得なかった。

(注)釈尊の入滅後、2000年以降が末法の世とされる。