「震災支援」と「主権侵害」は別問題と考えるべき

東日本大震災では多くの国から救助隊が駆けつけたり、物資や義援金が寄せられるなど、世界中から「善なる念い」が日本に集まっている。だがその支援の裏には、各国が自国の利益を重視した現実的な外交判断があることも忘れてはいけない。

 

19日、京都では日中韓の外相会談が行なわれ、中国の楊外相は「一日も早い日本の再建」を望むと表明したが、23日付読売新聞は、中国側が震災支援で日本との関係改善を図る狙いをこう分析する。

 

(1)昨年の尖閣沖の中国漁船衝突事件でこじれた日中関係を修復したい

(2)中東で民主化デモが広がるなか、中国国内で街頭デモを誘発しやすい反日感情を鎮静化し、反日デモと民主化デモの融合を避けたい

(3)来年の日中国交回復40周年で皇太子さまらの訪中を実現させたい

(4)尖閣諸島や東シナ海ガス田問題などで譲歩せずに、日本を軟化させたい (以上、要約)

 

また21日には、ロシアの空軍の戦闘機と電子戦機が日本領空に接近。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)で対処し、領空侵犯はなかった。だが、松本剛明外相は、ロシアが被災地に救援チームを派遣したり物資を提供していることを念頭に、ロシア側に抗議しない考えを示した。23日付産経新聞は、現在、日本海では米軍の強襲揚陸艦「エセックス」などが震災支援活動を行っており、「日米共同対応を偵察する目的もあったはずだ」と防衛省筋の発言を紹介している。

 

被災地では多くの方々が亡くなったり避難生活を送るなど、人道的な支援が必要であることは間違いない。だが、国際政治という舞台は、人道主義で乗り切れるほど甘い世界ではない。せめて政権の中枢にある人々には、一時の感情に流されない現実的な対応を求めたい。それが結果的に、国民を守ることにつながる。(格)

 

 

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