2004年2月号記事

今年、幸せをつかむ秘訣  縁起がよくなる話

えんぎ【縁起】(1)物事の吉凶の前兆。きざし。前ぶれ。「──がよい」(2)社寺の起源・由来や霊験などの言い伝え。また、それを記した文献。「石川寺──」(3)事物の起源や由来。(4)≪仏≫因縁によってあらゆるものが生ずること。──「大辞林」第二版(三省堂)より

「こいつあ春から縁起がいいわえ」──。

日本人は昔から縁起好きだ。2004年も、歌舞伎のそんなセリフのように、縁起のいい一年にしたいものである。

そこで本誌は、全国で「縁起」に関するアンケートを実施した。その結果、やはり「縁起をかつぐ」と答えた人が圧倒的に多かった(上図)。とかく無宗教を装いがちな現代の日本人も、本心では何らかの人智を超えた働きを信じ、期待しているのだろう。

だが、実は「縁起」とは、本来、単なる吉凶の兆しや俗信ではない。それどころか、私たちの幸・不幸を分ける、はっきりした「法則」なのだ。

今回は、この本来の縁起に基づき、今年あなたが成功や幸福を手にするための秘訣を探ってみよう。話は日本古来の仏教説話から始まる──。