2018年12月号記事

呑み込む中国、守るアメリカ

日本は今こそ「台湾防衛・独立支援」を

台湾をめぐり、米中が激突している。台湾を併合したい中国と、それを阻止したいアメリカ。

日本の台湾政策はどうあるべきか。

(編集部 小林真由美)

「我々には、『台湾独立』勢力のいかなる分裂の企ても打ち破る、断固たる意志とあふれる自信、十分な能力がある」

中国の習近平国家主席は昨年10月、第19回共産党大会でこう宣言した。中国は、台湾を「中国の不可分の領土」と主張し、共産党の「歴史的三大任務」に「台湾統一の実現」を掲げている。

特に、独立志向の蔡英文政権が2016年に誕生してから、中国の圧力は激しくなった。台湾周辺で多数の爆撃機を飛行させ、空母「遼寧」を航行させるなど、軍事的な圧力も強めている。

蔡氏の就任後、台湾と国交があった5カ国が、中国からの圧力で中国と国交を結び、台湾と断交。今年9月には、ヨーロッパで唯一、台湾と国交があるバチカンと中国が急接近している。

台湾の国防部が今夏に公表した「中国共産党軍事力報告書」によると、中国は2020年までに台湾への全面的な侵攻作戦能力の完備を目指している。中国・人民解放軍所属の研究者も「台湾統一の時期は2020年~25年」と述べている。

次ページからのポイント

台湾で盛り上がる独立運動

インタビュー / 黄國昌氏, 廖福特氏, 江志銘氏, 高嘉瑜氏

日本は台湾を「独立国家」と認めるべき

台湾の防衛は日本の防衛と不可分

台湾の「自由・民主・信仰」を守りたい