【衆院選2017】幸福実現党が掲げる「大義」とは(その2)「自分の国は、自分で守れ。」

【衆院選2017】幸福実現党が掲げる「大義」とは(その2)「自分の国は、自分で守れ。」

(画像はWikipediaより)

 

前回は、幸福実現党が訴えてきた警告が無視され、北朝鮮や中国に親和的な民主党政権(当時)が誕生したことを述べた。

 

その後、「保守」の安倍政権が日本を率いている。

 

なるほど、憲法改正について議論している。2015年には、野党や左翼運動家らの猛反発を退けて「安保法制」を可決した。

 

自民党の方々も、「日本を取り巻く安全保障環境が変化してきている」という認識は、おそらくお持ちなのだろう。ただ、毎度のことだが、いざ「選挙」となると、国防の争点を隠し、経済や社会保障の政策を強調する姿勢のようだ。

 

 

二言目には「国際社会」の安倍政権

国連総会で演説する安倍首相。写真:AFP/アフロ

「北朝鮮による挑発を止めることができるかは国際社会の連帯にかかっている」

 

9月20日、国連総会で、安倍首相はそう演説した。

 

何か挑発行動が起きるたびに「関係各国と緊密に連携」して対応していくことが、安倍政権下での政府の方針であった。日本政治の文脈においては、きわめて教科書通りの対応だ。

 

しかし、ここに違和感を覚えるのが、幸福実現党だ。

 

なにか、肝心なものが欠けているのではなかろうか。それは、日本の「国家としての主体性」である。1億2800万人の国民の命が、北朝鮮の核ミサイルによって脅かされている。これは、国際社会が対処してくれるものではない。日本政府が自ら責任を取るべきことだ。

 

結局、「アメリカの判断」「国連安保理決議」「国際社会の声」によってしか、日本という国は善悪の判断ができていなさそうだ。アメリカが非難するから北朝鮮は悪者なのか。アメリカや国際社会が何もしなかったとしても、北朝鮮のミサイルが日本の領土に落ちるとしたら、どうすべきなのか。

 

日本の国は、何を善で何を悪と考えるのか。そして、悪を阻止するためにどのような行動を取るのか。そのような価値判断をしている様子が、まったく見えないのだ。

 

「(善悪についての言葉、)それがまったくありません。それを『価値判断』と言ってもよいのですが、『価値判断』についての言葉が一言も出てこないのです。

これが、非常に日本的な特徴なのです。」(*1)(括弧内:筆者注)

 

大川隆法・幸福の科学グループ総裁はこのように指摘する。

 

例えば、北朝鮮への圧力に米大統領が否定的な場合――例えばオバマ前大統領のように――であったならば、日本は単独で、北朝鮮に対して、軍事力を含めた圧力を加えなければならない。日本の国には、そのような覚悟のある政治家がいるか。政党があるか。

 

そもそも、地球の反対側まで来て、アメリカが朝鮮半島に圧力を加えなければならない理由はない。半島有事において最も被害を受けるのは、韓国であり、日本なのだ。

 

また、地域の安全保障に重大な影響を及ぼすならば、必要とあれば、国連安保理の議決を待たずとも軍事作戦を展開する選択肢も考えなければならない。他の先進国はそういう手段に訴えることもある。例えば、NATO(北大西洋条約機構)のボスニア紛争における介入が、その手のものだ。

 

そもそも朝鮮戦争も、安保理におけるソ連(当時)の賛成なく介入を始めなければならなかった。国連安保理が元から機能していたら、半島危機などなかったかもしれないのだ。

 

 

「自分の国は、自分で守れ。」

まず一つ、確認しておきたいことがある。それは、安倍政権の4年半の間に、こと軍事力に関しては、ほとんど進歩が見られていないということだ。

 

現状の戦力では、射程距離が20キロメートルと短いパトリオット・ミサイルPAC3が36基と、4隻のイージス艦に備えられたSM3しか、ミサイル防衛の手段がない。

 

迎撃ミサイル(SM3)搭載の護衛艦「ちょうかい」(Wikipediaより)

SM3の命中率は8割といわれている。しかも、ICBM(大陸間弾道弾)を日本海に展開するイージス艦から迎撃する場合、少なくとも高度1千キロ以上での迎撃となり、まず不可能なのだ。

 

 

PAC3(Wikipediaより)

PAC3にしても、守備範囲は地上の距離で数キロ。「運よくPAC3が配備されている地点にミサイルが落ちてくれれば、ミサイルの代わりにミサイルの破片が落ちてくるかもしれない」というレベルの話だ。

 

 

THAADミサイル(Wikipediaより)

それから、THAAD(終末高高度防衛ミサイル)を導入せよという話もある。確かに、無いよりはあった方がいいだろう。だが、それでも、ICBM相手では分が悪い。

 

そもそも、ミサイル発射を確認してから10分足らずで着弾してしまう。迎撃できる可能性は、限りなく低いのだ。

 

昨今では、ミサイル対策に関して関心が高まりつつあるが、まるで地震や何かのように、Jアラートや避難の方法などがアナウンスされている。

 

しかし、それではあまりにも、受け身すぎるのではないか。根本的に「北朝鮮にミサイルを撃たせない」という戦略が、なぜ取れないのか。

 

安倍首相は、まれにみる外交力のある首相だ。並々ならぬ努力をされてきたことは、尊敬に値する。しかしそれは、「現在只今」にしか意味のないものだ。オバマ大統領が交代すれば、オバマ氏と築き上げてきたあの見事な外交は無に帰する。一時の外交だけによって国の永続的な安全保障を確保することはあまりに難しい。

 

北朝鮮からのミサイルを迎撃するのは困難である。それは中国からのミサイルでも同じことだ。このまま放っておけば数百万人単位の死者が出るか、無血開城するかのどちらかだ。

相手に核ミサイルを撃たせないためには、日本も同程度の装備を持つしかない。残念ながら、これが国際政治の常識だ。

 

まず、日本は、攻撃用のミサイルを持っていない。核弾頭の搭載は別にしても、北朝鮮や中国本土のミサイル基地を攻撃可能な中距離弾道ミサイル程度は保有しておくべきだった。

そして、核兵器の保有についても、もはや真剣に議論しなければ、間に合わない。

 

大川総裁は、次のように述べている。

 

今、私は、『これ(核兵器)を、正当防衛の範囲内で準備しないと、もう間に合わないところに来ている』と考えています。このことを、安倍総理は、おそらく、国会で言えないでしょう。だから、私が代わりに言います。

 

核装備をし、正当防衛的に国を護れるような準備をしないと、場合によっては千万人単位で人が殺される可能性がありますし、そういう強迫に屈し、戦わずして植民地になる危険性もあるのです」(*2)

 

世界の大国であるはずの日本が、世界最低レベルの経済規模の「ならず者国家」である北朝鮮の挑発に対して、軍事的に「丸裸」であり、なされるがままの状況になりつつある。

 

世界最高レベルの経済規模を持ちながら、自国の軍事力の増強の可否すら決断できないとしたら、あまりに情けない国だと言わざるを得ない。

 

日本が核武装をしたら、中国や韓国の反発は必至だろう。アメリカのリベラル派も黙ってはいまい。しかし、いちいちそんな反発に委縮してはならないだろう。これは、日本の国の「主権」の問題だからだ。

 

憲法九条の問題もあるだろう。だが、率直に言って、現在の状況では、憲法改正などしている時間的余裕はないと思われる。今すぐにでも、軍事衝突の可能性が迫っている。最低でも数年前には済ませておかなければならなかっただろう。あまりにも、遅すぎたのだ。

 

内閣法制局の憲法解釈によると、憲法九条では「核兵器の保有は禁止されているわけではない」とのことだ。

 

実に、面白い。

 

ならば、現行憲法下でも、できることはいろいろとあるはずだ。

 

「自分の国は、自分で守れ。」

 

それができない国の運命は、歴史が証明している。

(川島一朗)

(*1)2015年1月24日、幸福の科学横浜正心館での法話「正しさからの発展」より。『正義の法』(幸福の科学出版刊) 所収。
(*2)2016年4月15日、TKPガーデンシティ品川での法話「世界を導く力」より。『世界を導く日本の正義』(幸福の科学出版刊)所収。

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『世界を導く日本の正義』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1662

 

幸福の科学出版 『正義の法』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1591

 

【関連記事】

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タグ: 衆院選  幸福実現党  大義  北朝鮮  憲法改正  安保法制  安全保障    ミサイル  

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