安倍晋三首相が衆院解散に踏み切ると各紙が報じています。

首相が「解散する」と言えば、事実上誰も止められないため、衆院解散は首相の専権事項とされ、「伝家の宝刀」と称されます。

ただ、今回の解散、目的がよく分かりません。北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返している今、選挙中に緊急事態が起こったら対応できるかどうかも不安です。

首相の本音を言ってしまえば、「野党がガタガタしている今、"勝負"に出れば、今後の政権運営がしやすくなる」というところでしょうか。

ここで「選挙に有利かどうかとか、そんな理由で解散してもいいの?」という疑問が浮かびます。衆院総選挙には500~700億円の多額の税金が必要となります。そもそも、国民に選ばれた国会議員を任期満了前に一斉に"クビ"にするわけですから、首相の都合や党利党略による解散には違和感がぬぐえません。

実は憲法には、首相に解散権を与える明確な条文がないのです。