沖縄県の尖閣諸島周辺での中国による挑発行為を憂慮し、石垣市議会は「石垣島への自衛隊配備を求める決議」案をこのほど可決した。そんな中、保守の人々による、言論やデモ行進を通じた啓蒙活動も行われている。

石垣市では18日に、中国への抗議の意思を明らかにするとともに、抑止力として石垣島への自衛隊の早期配備を訴えかけるデモ行進が開催された。

このデモ行進は保守団体「国境を守る人々の会」の主催によるもので、「『尖閣諸島を守ろう!』デモ行進in石垣島」と題された。主催者発表で、約100人が参加した。19日付の八重山日報、八重山毎日新聞が報じた。

八重山日報は、主催者である田中勝義会長のデモ行進に先立つ挨拶を紹介。「尖閣諸島の住所は字登野城。いま尖閣で起きていることは、自分の町内を中国が荒らしに来たのと同じこと。黙って見過ごせば、国際的には中国の行動が正しいと認めることになってしまう」

同会は18日に、市内の公民館で、インターネットオピニオン番組「THE FACT」のメインキャスター里村英一氏による講演も開催した。里村氏の発言を地元紙はこう伝えている。

「自衛隊配備などハード面の整備も必要だが、人、文化などソフト面でも交流も必要。台湾との経済交流を促進され中国が介入する余地をなくすこと、中国人にも日本文化に親しみを持ってもらうことが重要」(21日付八重山日報)

啓蒙活動で世論を変える

メディアでは、沖縄本島での米軍基地撤廃デモなどが報じられることが多く、沖縄全体に左翼思想が広がっているように錯覚しがちだが、まさしく国境線の最前線である石垣島では、国防の機運が高まっている。

中国による領海侵入に対しては、国として、日本全体で取り組むべきだ。自衛のための防衛力を高めるとともに、実際に中国などの国が攻撃を仕掛けてきた時に対応できるよう、憲法改正も視野に入れる必要がある。

それと共に、今回のような啓蒙活動を通して、国民全体の意識を変革していくことが大変重要である。国民一人ひとりに、「自分の国は自分で守る」という意識が求められる。(片)

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