ロシアのプーチン大統領が12月に訪日する予定であることを、8月31日付各紙が報じた。安倍晋三首相の地元の山口県で首脳会談を開く予定という。

会談の内容については、9月2日、ロシア極東のウラジオストクの東方経済フォーラムに合わせて開かれる日露首脳会談で話し合いが行われる見通し。

安倍首相は北方領土の問題解決に意欲を見せており、首脳会談を重ねることで、交渉の突破口を見出したい。今年5月に両首脳がロシアのソチで会談した際、北方領土交渉について、「今までの発想にとらわれない新しいアプローチ」を採用することで一致していたが、具体的な道筋が見えているわけではない。

北方四島の一括返還を望む日本政府と、第二次大戦の結果として権利を得たとするロシアで平行線が続いている。

「要件が切り出せないのは、駄目だ」

ソチで行われた会談の直後の5月7日、大川隆法・幸福の科学総裁は、プーチンの守護霊を招いて本音を語らせている。

プーチン氏の守護霊は、安倍首相が「平和条約の締結」などの具体的な提案や意思決定をしない状況に、怒りを露わにしていた。

「話が分からないやつと何回会ったって、もう一緒でしょう。こんなの、何にも進みやしない。(中略)『要件を切り出せない』っていうところが、やっぱり、駄目だ」(大川隆法著『プーチン 日本の政治を叱る』所収)

さらに、プーチン氏の守護霊は、欧米から制裁を受けているロシアが中国に近づく中で、アメリカが孤立主義になって、アジアから引いていく危険性を指摘。また、中国の習近平国家主席が、5年以内に「台湾併合」を行う可能性が高く、その場合は、次に沖縄が併合されると警鐘を鳴らした。

安倍首相は、日露の明確なビジョンを語ることが必要

戦後、日本の外交は、常にアメリカの顔色を伺ってきた。ロシアに対する姿勢を鮮明にしないのも、その延長上と言える。12月の会談も、首都・東京でなく、山口で行う。「親密さをアピールできる」という肯定的な捉え方もあるが、「これは非公式です」という欧米に対する言い訳にも見える。

中国や北朝鮮による日本への武力行使が現実味を帯びている今、ロシアを中国側に押しやることは、日本の存続を危うくする。

安倍首相は、9月、12月のプーチン氏との会談で、北方領土の返還を含んだ平和条約などについて今後の日露関係をどうしたいのか、明確なビジョンを語るべきだ。もう残された時間は、それほど多くない。

(片岡眞有子)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『プーチン 日本の政治を叱る』 大川隆法著

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