穀物の収穫時には、世界でクロップサークル(ミステリーサークル)が出現し話題となる。オーストラリアの公共放送ABCの中でも、農業等を専門とするABC Ruralが、「クロップサークルのUFO陰謀論」について記事を掲載している。

7月26日付の記事によると、オーストラリアでも多くのクロップサークルが出現しており、様々な角度から研究がされているが、真相は未だに謎のままであるという。

生物物理学者のW.C.リーベングッド氏によると、クロップサークルを描く作物は、長く柔軟な節を持ち、硬くて曲げられない茎でも折れることなく曲げられているという。また、クロップサークルの現れた畑から獲れた種は通常に比べ、成長が4倍速いことが分かっている。

それに対し、彼ら研究グループは、「これら植物は電磁波のエネルギーを浴びた」と考えている。しかし、「誰が、どうやって、何のために?」という部分は、謎のままだ。

また、オーストラリアのクロップサークル研究家によると、菜種のように45度曲げると折れてしまうような茎でも、デリケートな花の部分を全く損ねることなく、地上から3センチほどのところで90度に曲げられているという。しかも、最後はキチンと茎が真っすぐに立ち上がる。同研究家は、この現象を人間によるものではないと考えている。

一方、オレゴン大学の物理学者リチャード・テイラー教授は、「クロップサークルは、人間技とは思えないアートによって超自然的なものを信じさせようとするUFO支持者たちの陰謀である」と主張する。

優秀なアーティストたちによるアングラの芸術活動だというのだ。「ほとんどの人はダ・ヴィンチのような絵は描けないが、モナリザをUFOが作ったとは思わない」という"論理"だ。ただし、これも証拠のない飛躍した推測だ。

クロップサークルは1600年代から記録がある。数学的な法則を示すものも数多くあり、現在12000ほど発見されている。中には、500メートルを超える大きさのものもある。単に茎が折れているのではなく、複雑に編み込まれているものもある。目撃者もなく、1晩で誰にも気づかれることなく巨大で複雑なパターンを作れるアーティストがいるのなら、食物増産のため、人類のために名乗り出てほしいものなのだが……。

こうした現象を研究すると、常識では存在しないことになっているものを、証明してしまいかねない。そのため、多くの科学者たちは、この分野の研究を、アンタッチャブルな領域だとして避けているようだ。(純)

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