2016年9月号記事

もう一度会いたい幽霊の話

死は永遠の別れではない

誰しも、幽霊には一度だって会いたくない。

しかし、もし、亡くなった自分の大切な人が、

自分を見守ってくれているとしたら───。

(編集部 大塚紘子)

「母が亡くなったばかりなので、映画みたいな死後の世界がほんとにあったらいいなぁって思います」

これから友達と遊びに出かけるという、あどけなさが残る10代の男子学生は、渋谷で行った本誌のアンケートにこう答えた。

最近、ドラマ「お迎えデス。」や絵本『ママがおばけになっちゃった!』など、霊やあの世を扱う作品が増えている。映画「黄泉がえり」や「いま、会いにゆきます」などのヒット作もある。

「死」は、愛する者同士を無理やり離れ離れにする。どんなに避けようとしても、どんなにずっと一緒に暮らしたいと思っていても、あらがえないものだ。「死んだ後も霊として生き続ける」と信じる人にとっても、愛する家族と死別する悲しみは大きい。

しかし、その悲しみの中に美しい何かを感じるのも、人生の真実ではないだろうか。

次ページからのポイント

愛する人との死別

医療者が見た家族の絆伝えたいのは「ありがとう」

被災者が語る「思い残す」霊たち

渋谷・街頭インタビュー

世界中で報告される「過去世」を語る子供たち

人は魂を光らせるために生まれ変わる