UFOの"Xファイル"は欧米諸国だけにあるのではない。ロシアもまたUFO研究の様々な情報が漏れてくる国の1つだ。

3月31日付ザ・モスクワ・タイムスは、旧ソ連時代のUFO研究の公式ファイルについて長い記事を掲載している。

記事によると、1977年、フィンランドとの国境に近いペトロザボーツクで、クラゲ型のUFOがタス通信の記者をはじめ多くの人に目撃された。冷戦時のことであり、近隣諸国はソ連の新兵器のテストではないかとモスクワに説明を要求したが、実はソ連側も困惑していたという。

この事件以降、クレムリン(大統領府)は、UFOを無視できない大きな問題であると認め、国防省と科学アカデミーによる国家規模の調査することを決定した。政府筋では、この機密ファイルは「ザ・ネットワーク」という名で知られており、最大の公式UFO調査だった。

当時、プロジェクトを指揮した宇宙物理学者のユーリ・プラートフ氏は現在80歳。ザ・モスクワ・タイムスの取材に対し「はじめは何を発見したのか分からなかったのだが、本当にエイリアンを発見し、そのテクノロジーを軍事利用していたのかもしれない」と話している。

当時、NASAジョンソン・スペース・センターで宇宙飛行管制官をしていたジェームズ・オバーグ博士は、ソ連の部分軌道爆弾という宇宙兵器や、最近のアメリカのスペースX社のファルコン9の再着陸などが、UFOに間違われるのではないかという。とはいえ、当時の調査のうち10%は今でも説明できないままになっているのも事実である。

事実、記事には、夕刊モスクワ紙の記者のダニエル・ガレードフ氏が、軍事産業の消息筋から、1986年ウラジオストックで起きたUFO墜落の残骸をソ連軍が回収したという証拠を見たことがあると書いている。他にも、ロシアNOW紙の2013年4月12日付記事「ソ連はUFOと交信していた」では、1980年代のソ連がUFOを呼び出す実験に成功していたと明かされている。

ロシアもアメリカ同様、UFOを真剣に研究しており、多くのXファイルが機密事項として存在しているようだ。どうやら、政府高官の職から離れた当時の関係者が少しずつ情報を漏らしているようであること、そして、UFOを真剣に研究すべきであるという専門家がいるのも、欧米と同じである。(純)

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2013年3月14日付本欄 「ソ連時代、軍が宇宙人と接触し、UFOにも搭乗」 ロシア紙が報道

http://the-liberty.com/article.php?item_id=5700