会見に臨む森田氏(奥の中央)。

日露戦争における日本の勝利は、欧米による白人優位の植民地支配に苦しむアジア諸国に、大きな希望を与えた。その戦いを描いた、司馬遼太郎の歴史小説『坂の上の雲』は、2千万部を超える大ヒットを記録し、ドラマ化もされた。

この小説の主な登場人物が、愛媛県出身の秋山好古(よしふる)・真之(さねゆき)の兄弟と、正岡子規の3人だ。

現代では、中国が軍事力を増強させ、北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返している。今、日本に必要なのは、前述した先人たちのような国を守る気概、愛国心だろう。

「自分の国は、自分で守る」という決意・信念を貫く

その愛媛から、正しい歴史を発信したいと語るのが、幸福実現党の森田浩二(こうじ)氏だ。

森田氏は8日、愛媛県庁で記者会見を開き、今夏に行われる参院選に幸福実現党の公認候補として出馬することを表明した。森田氏は、「『自分の国は、自分で守る』という決意・信念を貫き、『強く、繁栄する日本の復活』を実現したい」と、政治への思いを語る。

森田氏が掲げる主要政策は、(1)消費税減税、(2)防衛力強化、(3)正しい歴史認識を内外に発信する、の3つだ。

  • (1)1989年の消費税3%導入の狙いは、100兆円 の財政赤字の解消だった。しかし、その後、5%、8%と税率を上げてきたにもかかわらず、財政赤字は1000兆円超に膨れ上がっていることを見れば、政府の政策が間違っていることは明らか。今やるべきは、消費税を減税し、消費者が商品やサービスを買いやすくすること。そうすることで、企業の活動が活発化し、国が豊かになる。

  • (2)100兆円規模の防衛債を発行し、国防産業を興す。瀬戸内海沿岸の「世界最大の天然ドッグ」を生かし、護衛艦、原子力空母、原子力潜水艦などを建造する。地域経済の活性化にもつながる一石二鳥の政策。

  • (3) 日本人が、日本人としての「自信」と「誇り」を取り戻してこそ、「強く、繁栄する日本の復活」が実現する。先の大戦は、白人支配からアジアの同胞を解放する「植民地解放戦争」であった事実を国内外に発信する。

「自由からの繁栄」を目指す

同日、隣の香川県では、地元・高松市出身の中西梨恵(りえ)氏が、香川県庁で記者会見を開き、幸福実現党の公認候補として、出馬表明した。

中西氏は、「『経済成長こそ最大の社会保障』であるということを訴えて、現政権の社会主義的傾向を変え、国民の皆様の『自由』と『さらなる繁栄』のために、この選挙戦を戦っていきたい」と訴えている。

四国の玄関口とされる香川県。

中西氏の政策のキーワードは、「自由からの繁栄」。中でも注目したいのは、「四国の玄関口」とされる香川県の地の利を生かした、四国リニア新幹線の開通だ。描く発展の姿は次のようなものだ。

経済の成長の姿とは、人、モノ、カネ、情報の循環速度が速い状態。たとえば、1億円が1回使われるよりも、10回使われた方がGDPは増えるというわけだ。この循環速度を速める成長戦略として、「四国リニア新幹線」構想がある。

四国の商業圏、通勤圏がつながれば、各都市に雇用が生まれたり、国内外から観光客を呼び寄せることもできる。香川が直面する少子高齢化、人口減少の問題解決にもつながる。マイナス金利の今、国も積極的に投資し、インフラを整える。

中西氏はその他にも、幸福実現党が訴え続けている、憲法9条の改正、マイナンバー制度の見直し、消費税の減税などについても、主張している。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『秋山真之の日本防衛論』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=57

幸福の科学出版 『司馬遼太郎なら、この国の未来をどう見るか』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=786

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