政府高官が「現行憲法下で核兵器使用は可能」 防衛体制の整備は急務

政府高官が「現行憲法下で核兵器使用は可能」 防衛体制の整備は急務

 

横畠裕介内閣法制局長官は、「憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているというふうには考えていない」との見解を、18日の参院予算委員会で示した。

 

内閣法制局長官が核兵器使用について言及するのは極めて異例のことだ。菅義偉官房長官は、同日の記者会見で「(核兵器使用は)あり得ない」と語っているが、今この議論が出ているのは、北朝鮮や中国の脅威が現実に迫る中で、選択肢として核抑止を検討すべき段階にきていることを示している。

 

 

現行憲法でも解釈次第で核兵器保有は可能

戦後の憲法解釈には、日本を防衛する必要最小限度の自衛力に核兵器は含まれ保有できるとしたものも存在する。また、「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない」(昭和31年2月の政府見解)という見方から、自衛措置として敵地攻撃武器を持つことも憲法解釈上認めてきた。

 

現行憲法でも解釈次第では、核兵器を保有することは可能ではあるということだ。

 

一方で、日本の国是としている「非核三原則」や国際規約の核兵器不拡散条約(NPT)、そして、国内外の反発により実行に移せないことが、国防のジレンマでもある。

 

 

日本のミサイル防衛の実力とは?

しかし、そう長くはジレンマの中にいられない。

 

北朝鮮は18日、2度にわたって中距離弾道ミサイル「ノドン」が発射した。もはや、金正恩の気分次第でミサイルが撃たれるような状況だ。政府はこのとき、弾道ミサイルを迎撃できるようにするための「破壊措置命令」を出していた。

 

日本のミサイル防衛は、イージス艦に搭載された海上配備型ミサイル(SM3)と地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の2段構えとなっている。しかし、北朝鮮からのミサイルを確実に撃ち落とせる精度はなく、大量のミサイルを同時に撃たれた場合は、全く対応ができない。

 

そのため、こうした「受動的なミサイル防衛」でなく、「能動的なミサイル防衛」である「敵基地攻撃」が議論されてきた。前述のとおり、それは現行憲法下でも可能だが、未だに日本はミサイルを撃とうとする国のミサイル基地を先制攻撃する武器は持っていない。

 

 

北朝鮮は日本の防衛体制の整備を待ってくれない

今回の内閣法制局長官の発言は、日本も核抑止力を保持できることを国民へ発信したという意味では一歩前進したと言えるかもしれない。しかし、本当に必要なのは、解釈を“駆使"しなくても他国の侵略から国民を守ることができるように憲法改正することと、その前段階として、現行憲法下でできる最大限の防衛体制を整えることだ。

 

政治家は国民の生命・安全・財産を守ることを優先し、決断すべき時は決断をしなければならない。北朝鮮や中国は日本の防衛体制の整備を待ってくれない。

(HS政経塾 水野善丈)

 

【関連書籍】

幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著

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タグ: 憲法  核兵器  防衛  横畠裕介  非核三原則  北朝鮮  ミサイル  侵略  

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