SETI(知的生命体探査)といえば、宇宙の遠い星から送られてくる文明の存在の証拠である信号や人工の光などを探すのが一般的である。しかし、我々の目の前の空では、説明のつかないUFOが日々、目撃されているにもかかわらず、UFOの本格的な研究がなされていない。この身近な現象を本格的に研究の対象にしようという動きが今、始まっている。

ハフィントン・ポストとマザー・ジョーンズ誌の記事で、この"身近な"SETIが紹介されている。

記事によると、アレン・ハイネックUFO研究センターのマーク・ラディガー氏をはじめ、欧州宇宙機関の科学者など15人の科学者、エンジニア、天文学者、ジャーナリストなどが、民間から資金を募り、さまざまな空の監視装置を設置して、UFOの科学的なデータを収集、分析するためのモニター観測所「UFO Detection and Tracking」(UFODATA)に着手した。

いずれは、この観測所のネットワークをひろげ、24時間空を自動観測し、あらゆるデータを収集する予定。UFODATAは、政府の陰謀論やUFOファイル、個人的な目撃情報の収集には関心がなく、あくまでも独自の科学的データにこだわる。

ハフィントン・ポストの記事では、「ET探査とUFO現象には明らかに関係がある」にもかかわらず、UFO研究はタブーであり、今までまともに取り上げてこなかったため、UFOに関するデータが不足しているのだという。

実は、ノルウェイのヘスダーレンという村では、80年代初頭、不思議な怪光が何度も目撃され、ノルウェイとイタリアの学者があらゆるデータをとって研究したことがあるのだが、いまだに原因不明のままである。このときの研究者2人もこのUFODATAのプロジェクトに参加している。

遠い星のSETIには莫大な予算がかけられてきたが、これといった成果が出ていない。タブー視されてきたため、実際に目に見える現象であるにもかかわらず、手つかずの分野であった目前のUFOを対象としたSETIは、ようやくこれから始まるところである。とはいえ、先行のノルウェイでは成果がでていない。猛スピードで直角に曲がったり、スッと消えたり現れたりする謎の"光"の研究によって、これまで科学のメスが入らなかった研究分野が開拓されることを願うばかりだ。(純)

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