ドイツを中心としたヨーロッパ政治史を専門とする政治学者で、東京大学名誉教授の篠原一氏が、10月31日、老衰のため90歳で死去した。ご冥福をお祈りしたい。

篠原名誉教授は、市民の政治参加に焦点を当てた政治学者として知られ、戦後の高度経済成長期に各地で起こった市民運動を後押しした。

練馬区長の準公選運動を後押し

その中でも著名なものは、練馬区長の準公選運動であろう。東京都の特別区の区長は区の住民によって選ばれることになっていたが、1952年の地方自治法改正で特別区の独立性は制限され、東京都の方針をより強く受ける形になった。

その結果、区長公選制(選挙で選ばれること)が廃止され、区長は区議会が都知事の同意を得て選任する形に変わった。

「区長準公選運動」の理論的支柱へ

こうした事態に、自治権を求める運動が起こり、区議会の議決に先立って、区長候補者を区民で選ぶ条例を定めようとしたのが「区長準公選運動」である。

条例なら各区が定めることができ、区民が選んだ区長候補者と違う人物は選出しにくくなることから、実質的な区長公選制(準公選)を実現し、地方自治法改正を促すことを狙った運動だ。

篠原名誉教授はこの運動の論理的支柱となり、市民運動の中心に立った。練馬区から始まった準公選運動は各区に波及し、1974年には区長公選制を定めた地方自治法改正につながった。

「リベラル」を否定する本心とは?

こうした実績により、リベラルな政治学者という位置づけがなされているが、篠原名誉教授はそうした評価をどのように受け止めているのか。

幸福の科学・大川隆法総裁は、東京大学法学部在学時代のゼミの担当教授でもあった篠原名誉教授の本心を探るべく、存命中の2013年6月に篠原名誉教授の守護霊霊言を収録した。(『篠原一東大名誉教授 「市民の政治学」その後』所収)

篠原名誉教授の守護霊は、「一方的なイデオロギーで授業をやっていたように思われるのは不本意だ」と述べ、「私の言っていた市民運動は、単なる破壊の市民運動ではない」「単純に『右翼・左翼に分かれて、どちらかを弾き飛ばす』というような政治観ではなかったんだよ」と主張した。

守護霊はまた、東大では政治参加を重視する政治学は少数派だったが、国家というのは多元的な価値観を持って活動する人間の集団であるべきと考えていたという「本心」も明かした。

死後5日後にも霊言を収録

大川総裁は、篠原名誉教授が亡くなられた5日後にも、同氏の霊言を行った。この映像は、全国の幸福の科学の精舎や支部で見ることができる。

http://info.happy-science.jp/lecture/2015/14244/

そこでも篠原名誉教授の霊は、今話題になっているSEALDsなどの様々な市民運動や、権力批判に重きを置くマスコミについて分析。生前訴えた「市民の政治参加」が、必ずしも左翼的なものではないと改めて協調した。

こうした「本心」を知れば、単に反対を叫び、何ら建設的な意見を出さない、左翼陣営の安保法制反対デモや原発反対運動は、政治学的にも根拠の薄いものと言えそうだ。

なお、大川総裁は、連立政権や公明党、自民党の派閥政治についての考え方は、篠原教授とは違う政治思想を持っていたと著書の中でたびたび述べている。右翼、左翼などの既存の枠組みでは捉えられない大川総裁の政治思想は、政治学者のそれをはるかに超越している。霊言では、大川総裁の政治思想についての期待も語られており興味深い。

「市民の政治参加」を国家の破壊だと誤解している人に、守護霊霊言を通じて明かされた篠原一名誉教授の本心を学んでいただきたいものだ。(佳)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『篠原一東大名誉教授 「市民の政治学」その後』 大川隆法著

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アマゾンの同書紹介ページ

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Web限定記事 篠原東大教授が語る「学生時代の大川隆法」秘話と幸福実現党 守護霊インタビュー

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2013年7月7日付本欄 戦後政治学の権威が語る政治の今と幸福実現党

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6293