文部科学省がこのほど発表した2014年度学校基本調査(速報値)で、全国で不登校を理由に30日以上欠席した小中学生数は計12万2902人にのぼり、2年連続で増加したことが分かった。

昨年度と比べて、小学生は1691人、中学生は1608人増え、全児童数に占める不登校の小学生の割合は0.39%に達し、過去最高を記録した。

この結果について、同省の担当者は、「フリースクールなど、学校以外の受け皿が増え、無理をしてでも子供を学校に通わせようとする保護者が減っているのではないか」と分析しているという(7日付日経新聞電子版)。

実際に、文科省は今年3月、フリースクールなど既存の学校教育外にある民間の474の教育機関を対象に調査を実施(回収率67%)。約4200人が民間の教育機関で学んでいることが分かっている。

再登校につながりにくいフリースクールの問題点

現在、フリースクールは不登校生の主な受け皿になっており、学校に通えない児童・生徒の主要な選択肢になりつつある。学校・学級が荒れ、いじめを受けた時などの避難先、心を休める居場所として有効だろう。

ただ、フリースクールが受け皿だけの役割で終わり、学力を伸ばせていない、根本的に不登校を解決していない、などの指摘もある。子供の自主性を尊重するあまり、乱れた生活習慣を正したり、社会人になるために必要な学力を身につけさせたりすることができないという問題もある。

こうした問題の背景には、「不登校生の多くは勉強が嫌い」という思い込みがあるかもしれない。

しかし、本誌2015年9月号の記事「不登校はこうすれば解決できる」でも触れたように、静岡県のフリースクール「元気学園」や秋田明徳館高校の中に開設されたフリースクール的施設「スペース・イオ」など、学習支援を通じて、高い再登校率を上げる支援機関も登場し始めている。

宗教的な明るい人間観を持ち、輝き始める子供たち

幸福の科学グループの不登校児支援スクール「ネバー・マインド(以下、ネバー)」では、再登校率96%以上という驚くべき実績を上げている。この背景に、何があるのか。

ネバーの指導は、人間はみな神仏と同じ性質(仏性)を等しく持ち、この世とあの世の転生輪廻を通じて、魂を磨いている霊的存在であるという宗教思想をベースにしている。そうした積極的、肯定的な人間観を持った上で、不登校になった子供たちに、勉強や運動、読書などを通じて積極的に規則正しい生活を送らせている。

創立当時のネバーでは、他のフリースクール同様、勉強を無理強いすることなく、基本的に自由にさせていた。だが、あるきっかけで一日10時間も勉強する児童が現れ、再登校を果たしたことから、「勉強する不登校児支援スクール」へとイノベーションを遂げたという。

人間関係で悩んだり、勉強や運動で挫折したりして、ある時期、深く落ち込んだとしても、それは子供の真の姿ではない。周りの大人たちが子供の可能性を信じ、学習支援などを通じて成長を促すことで、子供は自信を取り戻し、本来の輝きを取り戻す。

不登校には必ず出口がある。大人たちが子供への見方、接し方を変えることによって、不登校問題は大きく改善していくはずだ。(冨)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『大丈夫、不登校は解決できる。』 不登校児支援スクール ネバー・マインド編

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1470

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2015年7月号記事 再登校率96% 不登校児支援スクール 「ネバー・マインド」メソッドがついに公開!

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2013年11月号記事 人生の苦しみを取り除く考え方 Part2

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6677