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バイデン米大統領は1日の選挙イベントで、「中国や日本、ロシアが問題を抱えているのは、彼らが外国人嫌いで移民を望んでいないからだ」と発言しました。

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バイデン氏は11月の大統領選に向けたアジア系アメリカ人らの献金を募る集会で、「アメリカの経済が成長している一因は、あなた方にある。我々が移民を歓迎しているからだ」と述べた上で、「中国の経済がひどく失速しているのはなぜか。日本やロシア、インドが問題を抱えているのはなぜか。彼らが外国人嫌いで、移民を望まないからだ」と指摘しました。

この発言を受けて、ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は翌2日の記者会見で「大統領はアメリカにとって移民がいかに重要かについて話していた」と釈明。「私たちの同盟国はバイデン大統領がどれだけ彼らの価値観と友情を尊重しているかを知っている」と述べました。

アメリカにとって緊密な同盟国である日本を、中国やロシアと同列に並べた発言は波紋を呼んでおり、日本政府関係者の中からも「何を言っているのかとあきれる内容だ」と不快感を示す声が出ています(5月3日付毎日新聞電子版)。

現在アメリカ国内では、移民(特に不法移民)の大量流入が社会問題となっています。自らのことを棚に上げるバイデン氏の今回の発言は、移民の規制強化を訴えるトランプ前大統領を念頭に置きつつ、アジア系アメリカ人を前に、移民の貢献を強調する狙いがあったと見られています。

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